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【Tatami Works イベントレポート】食パンに丸を描いたら、車になった。画像生成AIの「いま」

こんにちは。Tatami Worksです。2026年7月30日に行ったイベントは「進化に、追いつけ! 画像生成AI入門(2026年7月版) 〜日進月歩の画像生成AIのいま〜」。4月に開いた入門編の続編で、文章から絵を出すだけでなく、直す・文字を入れる・参考画像に寄せる・動画へ広げるところまでを、実際に手を動かしながら追いかける2時間です。

講師は店長・冨上。参加者の半分ほどが画像生成の経験者で、全員がパソコンやスマートフォンでGoogleの「Flow」を触りながら進めました。ゴールは「AIで自分の画像を作れるようになる」こと。

目次

講座内容

1. 「モデル」と「プロバイダー」を分けて考える

最初は用語の整理からです。プロンプトを入れると画像ができる仕組みそのものは、覚えなくても使えます。押さえておきたいのは、画像を生み出すエンジンにあたる「モデル」と、その窓口になる「プロバイダー」が別物だということ。同じNano Banana Proでも、Google Flowから使うのか、Geminiのアプリから使うのかで、できることや無料枠が変わります。

スライドでは、まったく同じプロンプトを複数のモデルに入れた結果を並べて見せてくれました。イラストだけなら差は小さいものの、日本語の文字を入れた瞬間に差が開きます。少し前のモデルは文字が崩れていたのに、Nano Banana ProやGPT Image 2は小さな文字までほぼ正確。頼んでもいないのに枠や矢印を足して、インフォグラフィックらしく整えてくるものもありました。「日本語は全然ダメじゃん」と言われていた時代は終わったものの、崩れることも残っているので、最後は人の目で確認する。ここは何度か念を押されていました。

人物のサンプルでは、写真としか思えない顔が並びます。「これは実在しない人です」と種明かしされて、場が少しざわつきました。ただし有名人や芸能人を名指しでプロンプトに入れるのは、肖像権や著作権に触れる可能性があるので避けたほうがいい、という注意もセットです。

2. Google Flowで、まず1枚

ここから実際に触る時間へ。Googleアカウントでログインして「新しいプロジェクト」を押すと、黒い画面が開きます。下の入力欄に作りたいものを書き、右下でモデルを選び、矢印を押すだけ。最初は「エージェント」のボタンが押された状態になっているので、そこだけ外してもらいました。

まずは「可愛い猫」から。生成枚数は1枚から4枚まで選べて、同じプロンプトでも少しずつ違うものが出てきます。「めっちゃ面白い」「ちょっとずつ違う」と声が上がり、最初はたくさん出して、気に入ったものを選んで直していくのがいい、というコツも共有されました。SNS向けの9:16やサムネイル向けの16:9といった比率も、その場で切り替えられます。

「これがAIとは思えない」という感想に続いて、テレビCMもインスタの投稿も、もうかなりの割合がAIなんじゃないか、という話に広がります。「娘にいつも『ママ、騙されてるよ』って言われるんです」という参加者の一言に、みんなで笑いました。水中の映像でも、ありえない設定でも、疑わずに信じてしまう。作れる側に回ると、その感覚が変わります。

3. スケッチが絵になり、文字まで入る「ツール」

Flowで最近増えているのが、左側にある「ツール」です。コミュニティテンプレートを開くと、誰かが作った処理をそのまま使えます。

この日試したのは2つ。ひとつは手描きのスケッチを画像に変換するもの。参加者が描いた2人の人物のラフを読み込ませると、しばらく待って絵が返ってきました。「尻尾のつもりで描いたところが、下に変わってる」と解釈のズレも出ましたが、絵が描ける人ほど楽しめそうな仕組みです。もうひとつは「イメージエディター」。テキストレイヤーを足して文字を入れ、フォントも変えられます。「これ、Canvaでやってることがそのままできるじゃないですか」「パンフレットもできちゃうね」と、使い道の話が一気に具体的になりました。今使っている車の写真を読み込んで背景を差し替え、パンフレット風に仕上げる。そんな案もその場で出ています。

なお、このツール群はパソコン限定でした。スマートフォンやタブレットからは表示されず、「残念です」という声も。画像生成そのものはスマホでも問題なく動きます。

テンプレートを使うだけでなく、ツールは自分で作れることも分かりました。タイトルと開催概要を入力するとイベント告知画像ができあがるものをその場で試作してみると、「結構イメージ通りですね」という反応。ここから話は制作の裏側へ移ります。この日のスライドもパワーポイントではなくClaude Codeで作ったものだと明かされ、「もうパワポいらないってこと?」と驚きの声が上がりました。課金は必要で月3千円ほど、というのが講師の説明です。もともとはプログラムを書かせるための道具ですが、やりたいことを伝えれば、資料作りから動画のテロップ入れまで一連の作業を組み立ててくれるとのこと。「そのイベントも受けたかった」という反応も出ていました。

4. プロンプトは4つの要素で組み立てる

いい画像を出すための型として挙がったのが、次の4点です。何を描きたいかという主題、水彩風や古いアニメ風といったスタイル、どんな場所や環境なのかという背景、そして照明の色や構図・色合い。この4つを入れると、頭の中のイメージに近づきます。

質問も活発でした。「英語のほうが正確なんですか?」には、その通りという答え。学習している文章の量が英語のほうが圧倒的に多いためで、日本語で書いた指示をChatGPTなどに翻訳させ、それを画像AIに渡すやり方が勧められました。「まず情報量を多く入れて、そこから削っていく」という、以前のイベントで出たコツを実践している参加者もいます。「富士山上空にUFO」で作った1枚には、確かに世界が出ていました。

逆引きのやり方も紹介されています。真似したい画像があるときは、その画像をChatGPTやGeminiに読み込ませて「構造を分析して、英語で」と頼む。返ってきた文章をそのまま画像AIに渡せば、近いものが作れます。広告で気になるデザインを見つけたらスクリーンショットを撮っておく、という使い方まで話が及びました。ほかにも、既存の画像にロゴを載せて公式素材風に見せる、キャラクターを固定したまま別のポーズを作る、といった応用が実演されています。

5. 画像から動画へ。車が走り出した

締めくくりは動画です。モデル選択のところで「画像」の隣にある「動画」に切り替え、プラスボタンから元になる画像を指定すると、その画像を素材にした動画ができあがります。開始と終了のフレームを別々に指定するやり方もありました。

この日いちばん盛り上がったのが、参加者が作った車の画像を動かした場面でした。「車を走らせて」と指示して待つこと数分。アニメ調の映像になって返ってきて、「すごい」「かわいい」「アメリカンな感じ」と声が重なります。よく見ると、元画像では右ハンドルだったのが左ハンドルになっていました。後ろに乗せたはずの人が消えていたりもします。それでも「ホームページの採用ページに使えそう」「6秒だけど、ずっと見ていられる」と、実用の話に転がっていきました。

動画は1本作るだけでまとまったクレジットを消費するので、無料枠だとすぐ上限に届きます。課金すると作れる枚数の上限と速度は上がるものの、選べるモデルの性能そのものは無料でもほぼ同じ、という整理でした。仕事で使うなら課金、趣味の範囲なら無料で十分。そんな線引きです。

6. 共有リンクと、フェイクとの付き合い方

質疑では権利まわりの話が続きました。作った画像の著作権は作った人のもの。生成した画像が勝手に一般公開されることもありません。ただし気をつけたいのが共有リンクで、リンクを発行すると、それを知っている人は誰でも中身を見られます。プロンプトも一緒に見えます。あるAIサービスでは共有した内容が検索結果に出てしまい、話題になったこともあるそうです。ダウンロードとリンク共有はまったく別物、という整理でした。

Google Flowなどで作った画像には、機械が読み取れる「AIで作った」という印が入っています。とはいえ、それを消すツールも出回っているのが現状です。「画面の下にAIって書いてあっても消せる」「もう疑ってかかるしかない」という話から、後半は情報リテラシーの議論になりました。政治家に嘘をつかせる動画も、声の合成も、今の技術なら作れてしまいます。

対策として挙がったのは、地味な方法です。ひとつは複数の情報源に当たること。Xで腹の立つ投稿を見たら、インスタや新聞でも同じことを言っているか確かめてみる。もうひとつは、イラッとしても1週間我慢するというやり方でした。すぐ反応すると炎上のもとになりますし、待っていれば本当の情報が出てきます。「子供に教えます」という声に対しては、伝え方を間違えると子供が面白がってフェイクを作り始めるので、仕組みとセットで教えたほうがいい、という注意も添えられました。「自分でも簡単に作れると体験したからこそ、偽物かもしれないと思える」という言葉で、この話題は締めくくられています。

参加者の感想

最後に、ひとことずつ感想をいただきました。

  • 「初めての世界で、びっくりしました。今まで自分が騙されていたんだなと。自分でもこんなふうに作れるんだ、というのが分かりました」
  • 「画像生成って、ぼやっとしか知らなかったんです。いろんなツールがあって、いろんなことができると知れて良かったです」
  • 「絵心がなくて、食パンに丸を描いたようなものしか描けないんですけど、それが車になった。これなら自信を持って形にできるな、と思えたのが面白かったです」
  • 「AIという言葉だけが一人歩きしていて、何ができて何がトレンドなのかも分からずにいました。今日で少し追いつけた気がします」

次回イベントは「最新情報をキャッチアップ! 今月のAIニュース・最新ツール情報」

次回・2026年8月6日(木)19時からのイベントは「最新情報をキャッチアップ! 今月のAIニュース・最新ツール情報 〜Claude・Gemini・ChatGPTの『いま』を店長・冨上がまとめて紹介〜」です。生成AIは毎月のように新機能や新ツールが出てきて、少し目を離すと置いていかれます。「あれは何がいいの?」「地図を作るなら何を使えばいいの?」と情報がありすぎて、全部に課金もできないし覚えきれない。今回の会でも、まさにその声が上がっていました。

そこで、この1か月のアップデートを店長・冨上が選り分けてまとめ、紹介します。話を聞くだけで終わらず、新機能を実際に触ってみる時間もあります。月初めの定例として続けていく予定なので、毎月ここに来れば追いつける、という場にしていきたいと思っています。特別な知識も準備もいりません。ぜひ気軽にご参加ください!

詳細・申込はこちらをご覧下さい!

イベント | Tatami Works

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この記事を書いた人

冨上 健太郎(とかみ けんたろう)
1996年 宮城県仙台市出身
2019年 東北大学理学部卒
ベンチャー企業に3年間勤務後独立、フリーランスエンジニアとして活動2022年11月より、Tatami Worksの代表に就任
「”もしも”をカタチにできる場所」を目指して、自らも様々なことに挑戦中
趣味:アメフト
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